
近年、医用画像技術の進歩や健康診断の普及により、「肺結節」が見つかる方が増えています。
肺結節とは?
肺にできる小さな影やしこりのようなもので、スリガラス状陰影と呼ばれるものもあります。
「肺結節=肺がん」ですか?
実際、CT検査で見つかる肺結節のうち、肺がんの可能性があるものもありますが、8〜9割は良性です。
特に5㎜以下の微小な結節であれば、悪性(がん)である可能性は1%未満とされています。
注意が必要な肺結節の特徴
以下のような特徴がある場合は、悪性の可能性が高いため、専門的な評価が必要です。
✅ 結節の大きさが10㎜以上
✅ 形がいびつ(例:分葉状、トゲのような突起、血管が集中している など)
✅ 徐々に大きくなっている
✅ 乾いた咳や胸の痛みなどの症状が続いている
良性の可能性が高い結節には5つの特徴があります
1. 5年以上大きさが変わらない
2. 石灰化している
3. 縮んでいる
4. 位置が移動する
5. 急に大きくなった(炎症による変化が考えられます)
これらの所見がある場合、がんの可能性は低いと考えられています。
肺結節が見つかったら、どうすればいい?
・小さな結節(5〜10㎜程度)の場合は、定期的なCT検査で経過観察を行います。
・結節の大きさが10㎜以上ある場合は、内科専門医や呼吸器外科による診察を受けましょう。
最後に
「肺結節=肺がん」と考えて過剰に不安になる必要はありません。
ほとんどは良性であり、適切な検査と定期的なフォローアップを行なえば、多くの場合安心して経過を見守ることができます。
気になる症状がある方、検査結果に不安がある方は、お気軽に当院までご相談ください。