
虫歯じゃないのに歯が痛い、奥歯が不定期に痛い、噛んだ時に痛い、最近しみるようになった、といったことがありませんか?
このような症状がある場合、あなたも知らないうちにTCH(歯列接触癖)かもしれません。
📘はじめに:「普段、歯はどうなっていますか?」
ふと気づいたとき、上下の歯は接触していますか?それとも、少しだけ離れていますか?
実は、リラックスしているとき、上下の歯は「2〜3mm」ほど離れているのが理想です。
🔴唇は軽く閉じている
🔴舌は上あごにふれている
🔴歯と歯は軽く離れている
これが「正常な安静時の口の中の状態」です。
でも、もしあなたが今、歯が触れ合っていることに気づいたなら👉👉👉もしかするとTCH(歯列接触癖)があるかもしれません。
📘TCH(歯列接触癖)って何?
TCHとは、Tooth Contacting Habit の略称で、無意識に上下の歯を当て続けてしまう癖のことです。
先ほど【はじめに】でお話しした正常な状態では、1日のうち上下の歯が接触している時間は食事や嚥下、会話をするときだけです。それらを合計しても1日18分程度と言われています。
TCHは、パソコン作業、スマホ操作、勉強、車の運転など、何かに集中しているときに起こりやすいのが特徴です。また緊張や過度のストレスも原因となります。
しかもこのTCH、2004年に現代病のひとつとして提唱されたばかりの「気づきにくいけれど危険な癖」なんです。
📘簡単!セルフチェック
「自分は大丈夫かな?」と思ったら、このチェックを試してみましょう!
1. リラックスして座る
2. 目を閉じる
3. 唇を閉じ、歯を離す意識をする
このとき「歯を離している方が違和感がある」「自然と歯を接触させたくなる」そんな感覚があれば、TCH傾向があるかもしれません。
さらに、顎の筋肉の動きを確認してみましょう。
1. 両手でL字型を作り
2. こめかみと頬に軽く当てて
3. 歯を当てたり離したりする
これは咬筋と側頭筋という噛むために使う筋肉の動きを確認するための動作ですが、歯を軽く当てるだけでも顔の筋肉が収縮して、ピクっと緊張するのが分かります。顎の筋肉が硬く緊張している場合は、TCHがある可能性があります。
📘TCHが引き起こすトラブル
もしTCHを放っておくと、こんな問題が起きることがあります。
🦷歯への影響
・奥歯の違和感や痛み
・歯が欠ける、詰め物や被せ物が外れやすくなる
・歯がしみる(知覚過敏)
・歯周病が進行しやすくなる
・最悪の場合、歯が割れて抜歯に…
💪筋肉・関節への影響
・顎のだるさ、痛み
・頭痛、肩こり
TCHがある方の筋肉は常に緊張状態にあります。弱い力でも長い時間負担がかかると、筋肉へのダメージは大きくなります。これにより筋肉が疲労し様々な症状が出てきてしまいます。常に噛んでいることは歯にも非常に負担がかかります。上記のような問題が起きやすかったり、TCHのある方は夜間の食いしばりや歯軋りが多く、最悪の場合歯が割れてしまうことがあります。
📘今日からできる!TCH対策
~まず「気づく」ことが大切~
日常の中で「今、歯を当ててないかな?」と自分に問いかける習慣を作りましょう。
~特に、こういうタイミングが要注意です!~
💻パソコン作業中
📱スマホを見ているとき
🚙運転中
🏠家事や作業に集中しているとき
~歯をすぐに離す!~
気づいたら、すぐに 「スッと上下の歯を離す」こと。 これだけでOKです。深呼吸をしたり、姿勢を正すのも効果的です。
📘就寝中はナイトガード
寝ている間は意識できないので、ナイトガード(就寝用マウスピース)を使うのがおすすめです。
※国民健康保険適用内
これにより、以下のリスクを防ぎます。
🔵顎の負担軽減
🔵歯の破損防止
🔵睡眠中の歯ぎしりの保護
但しナイトガードは全ての方に適用できるわけではありません、しっかりと調整を行わないと噛み合わせに異常が生じたり、逆に顎の関節に負担がかかります。
📘おわりに
TCHは「意識すること」から改善が始まります。歯や顎の痛み、頭痛、肩こりの症状がある場合、もしかするとTCHが関係しているかもしれません。
もし心当たりがある方は、お気軽にご相談ください。